天然繊維と化学繊維:繊維の種類いくつ知ってる?

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布地の原料は「繊維」。綿や麻、ウールにポリエステル、ナイロン、たくさんの種類があります。繊維を大別すると自然界から得られる「天然繊維」と、石油などを利用した合成繊維などの「化学繊維」に分類されます。

繊維にはそれぞれ異なる性質や特徴があり、作業着や洋服などの製品になったときの長所・短所にもつながります。今回は、天然繊維と化学繊維の分類と種類をご紹介します!

植物や動物などの天然素材から得られる天然繊維

主原料が天然素材のものを「天然繊維」といいます。天然繊維は採取されるものによって、植物繊維・動物繊維・鉱物繊維に大別されます。

植物繊維
主原料は植物で、綿(コットン)や麻(リネン)を加工して製造されたものです。

動物繊維
主原料は動物で、シルクやウール、アルパカなどが知られています。

鉱物繊維
主原料は鉱物質で、天然の鉱物から得られる石綿(いしわた)が有名です。

化学繊維は4種類に大別される!

石油などから化学的プロセスにより合成・製造される繊維の総称で、「人造繊維」とも呼ばれています。天然繊維と異なり、繊維の断面は均一な形状です。化学繊維の中でも「合成繊維」は形状や製法を工夫することで、さまざまな断面の形を持つ糸を自由に作ることができます。

化学繊維は原料や製造方法によって、合成繊維・再生繊維・半合成繊維・無機繊維の4グループに分けられます。

合成繊維
主原料は石油で、石油化学で得られるオレフィン系炭化水素、芳香族炭化水素(BTX)などを合成して得られる繊維のことです。ポリエステル系、ポリアミド系、アクリル系が三大繊維です。

半合成繊維
合成繊維と再生繊維の中間的なもので、木材パルプ由来のセルロースやミルク由来のたんぱく質を主体として科学的に処理した繊維です。アセテート、トリアセテートなどがあります。

再生繊維
植物のセルロースなどの天然由来成分を化学処理で取り出し、溶解して繊維状に紡糸したものが再生繊維です。レーヨンやキュプラのようにパルプ(木材のくず)から作られたり、ペットボトルからも作られるため、再生繊維と呼ばれています。

無機繊維
主原料は金属やガラスなどの無機物から加工されてできた繊維で、金属繊維・ガラス繊維とも呼ばれます。

品質表示タグと、繊維の名称を規定した「指定用語」とは?

作業着や軍手は糸を織ったり編んだりして作られた布から作られています。その糸を構成している素材が繊維です。衣類の内側に縫い付けられている品質表示タグを確認してみると、「綿100%」「ポリエステル 100%」などと表記されていることが確認できます。

品質表示タグには組成表示といって、家庭用品品質表示法、繊維製品品質表示規定に定められた「繊維の組成」が記載されています。繊維の組成とは、その製品に使用されている繊維の名称と、混合率です。

上述した天然繊維と化学繊維の表で、右側に「指定用語」と表記していますが、なんのことかご存知でしょうか?

繊維の名称は、定められた用語(指定用語)を使うルールとなっています。例えば綿を使った製品の場合、表示は「綿」「コットン」「COTTON」です。

品質表示(家庭用品品質表示法に基づく表示)にまつわる規則は、家庭用品品質表示法で規定されています。家庭用品品質表示法は、消費者が製品の品質を正しく認識し、消費者が製品を購入する際に正しい情報提供を受けて損害を被ることがないよう、事業者に対して家庭用品の品質に関する表示を適正に行うことを目的に昭和37年に制定された法律です。

対象範囲
⑴ 繊維製品
⑵ 合成樹脂加工品
⑶ 電気機械器具
⑷ 雑貨工業品 など

2017年4月1日に施行された家庭用品品質表示法の改正によって、指定用語がない繊維に指定外繊維を用いる品質表示方法が廃止されました。現在は指定外繊維の代わりに、「動物繊維」「植物繊維」「再生繊維」「半合成繊維」といった分類の後に括弧()をつけて繊維の名称または商標を入れるルールになっています。

新たな指定外繊維の記載方法の例
例 : 再生繊維(リヨセル)100%

出典:消費者庁 繊維製品品質表示規定

繊維の太さと長さでも特徴が出る!

天然繊維はそれぞれ固有の太さや長さがあり、性能や特性、風合いにも影響を与えています。一般に繊維の細さは1mmの1/100から1/10程度と、非常に細く、曲がりやすく、しなやかな素材です。 例えば、天然繊維の中で一番太いといわれる苧麻(ちょま・まお・からむし、ラミー)は太さが25-75μm程度、一番細いといわれる絹(シルク)は約10μmしかありません。太い繊維で織られた布は通気性がよく、細い繊維で織られると薄くて軽い布になります。

繊維は長さによって「短繊維(ステープル)」と「長繊維(フィラメント)」にも大別できます。
綿や麻、ウールなどの天然繊維のほとんどが短繊維です。綿のタオルをイメージするとわかりやすいですが、短い繊維を撚り合わせて布を作ると、体積が大きく、かさ高感が増します。
長繊維は天然繊維では唯一、絹が該当し、化学繊維(ポリエステルやナイロン等)が代表的です。長い繊維を何本も重ねるため、滑らかで光沢のある布が特徴です。

天然繊維と化学繊維の種類、いかがでしたか?繊維と聞くと、どうしても衣類を思い浮かべてしまいますが、衣料用だけでなく、ガラス繊維や炭素繊維のように産業用繊維(自動車・機械・建築・医療・衛生など様々な分野で使われる繊維)として利用されているものもたくさんあります。これから各繊維の特徴などをご紹介していきたいと思います。次回は、天然繊維を特集する予定です!お楽しみに♪