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抗菌・防カビ・抗ウイルス加工製品のSIAAマークとは?

抗菌・防カビ・抗ウイルス加工製品のSIAAマークとは?

様々な製品で見かける抗菌・防カビ・抗ウイルスの表示。

その製品を使うと本当に菌やウイルスが増えないのか、効果は目で見てわかるものではないので、ちゃんと効果があるのか、どんな効果があるのか、わかりにくいですよね。

安心して使用できる製品の普及のために、抗菌・防カビ・抗ウイルス加工製品を定められた基準で審査しているのが、SIAAです。今回はSIAAとその認証マークについてご紹介します。

SIAAとは

SIAA(抗菌製品技術協議会)とは、適正で安心できる抗菌・防カビ加工製品の普及を目的とし、抗菌剤・防カビ剤および抗菌・防カビ加工製品のメーカー、抗菌試験機関が集まってできた団体です。会員数は300社を超え、2018年には創立20周年を迎えました。

業界だけでなく、消費者代表、専門家および行政などの幅広い意見を聞きながら、抗菌加工製品に求められる品質や安全性に関するルールを整備し、かつそのルールに適合した製品の安心のシンボルSIAAマーク表示を認めています。

現在は「抗菌加工製品」「防カビ加工製品」「抗菌・防カビ加工製品」「抗ウイルス加工製品」に対して、SIAA マークの審査を行なっています。

微生物(ウイルス、細菌、真菌の違い)とは

細菌 目で見ることはできない小さな生物で、1つの細胞しかない単細胞生物です
たとえば緑膿菌は1μm程度です
納豆菌や、大腸菌も細菌の一種です
栄養を摂取して、自分を複製することで単独増殖します
真菌(カビ) 細菌と同じ「菌」がつきますが、細胞の構造が異なり、真菌は多細胞生物です
カビやきのこ、酵母菌、麹菌と聞くと、イメージしやすいかもしれません
人の細胞に定着し、菌糸が成長と分枝によって発育していきます
ウイルス 細菌の50分の1程度の大きさで、とても小さく、細胞がありません
たとえばインフルエンザウイルスは直径0.1μm程度です
新型コロナウイルス(COVID-19)も該当します
単独では増殖できないため、人や動物などの細胞内に侵入して増殖します

SEKマークとSIAAマークの違いは?

SEKマークは繊維の認証マークで、SIAAマークは日用品や家電品・住宅建材などの認証マークです。そのため、抗菌SIAAマーク・防カビSIAAマーク、抗菌・防カビSIAAマーク、抗ウイルスSIAAマークともに、繊維製品を除きます。繊維製品は別途SEKマークがあります。SEKマークについては、以下の記事をご覧ください!

SEKマークとは?制菌加工・抗菌加工の品質を認証された製品を選ぼう!

SIAAマークとは

新型コロナウイルス感染対策として、SIAAマークも注目を浴びています。商品パッケージや名刺などでも、抗菌加工された紙製品が人気です。自宅ならまな板などの台所用品やトイレ用品で、左図のようなマークをみたことがありませんか?

現在 4種類あるSIAAマークについて、それぞれ詳しく見ていきましょう!

抗菌SIAAマーク

SIAAが制定した抗菌のシンボルマークです。3つの基準を満たした製品に、SIAAマークが表示されます。

ISO 番号 / JIS 番号付き抗菌SIAAマークと、
番号なし抗菌SIAAマークがあります。

抗菌加工の製品や、抗菌剤にSIAAマークが表示されます。抗菌加工製品にはたとえば、まな板、三角コーナーなどの日用品や、空気清浄機、掃除機、冷蔵庫といった家電製品、壁紙や便器などの住宅建材、砂場砂、ペット用品などがあります。

SIAAマークの下に表記された、ISO 22196や、JIS K 6400-9は、その製品が日本の工業規格や国際規格の試験に評価されていることを表します。

国際規格 ISO 22196:2007(JIS Z 2801:2010)は、抗菌加工製品 – 抗菌性試験方法・抗菌効果で、SIAAの定める抗菌SIAAマークの性能基準に採用されています。また、JIS K 6400-9はスポンジなどの軟質発泡材料の抗菌効果の評価方法に関するJIS規格です。JIS規格やISO規格の評価がなく自主登録された抗菌加工製品は、JISやISOの表記のないロゴが表示されます。

SIAAマークの3つの安心基準

抗菌加工されていない製品の表面と比較し、細菌の増殖割合は百分の一以下であり、耐久性試験後も抗菌効果が確認されること。抗菌性は国際標準ISO22196に準じて行われた試験の結果にもとづいて判定されます。

SIAAが独自に決めた 安全性基準を満たしていること *。

抗菌剤の種類、加工部位を明示していること。

* SIAAが独自に決めた安全性基準
使用抗菌剤および防カビ剤は、次の安全性試験等を確認したものを使用しています。

急性経口毒性 飲み込んだときの有害性
皮膚への刺激性 長く触れたときの炎症など
変異原性 遺伝子(DNA)への影響
皮膚感作性 アレルギー

抗菌剤の安全性基準

1. 抗菌剤の構成成分(含んではならない成分)
①化審法で公表されていない物質。
②化審法施行令の第1種、第2種特定化学物、監視化学物資。
③放射性物質(原子力基本法第20条)。
④「有害物質を含有する家庭用品の規制に関する法律」により規制されている化学物質。
⑤本会が安全性に問題ありと認めた物質(個々に判定:毒劇物、ダイオキシン類等)。

2. 抗菌剤の安全性基準(次の全てを満足していること)
①急性経口毒性(ラットまたはマウスに対する単会投与):LD50は2,000㎎/㎏以上であること
②皮膚一次刺激性(ウサギ):刺激反応を認めない、または弱い刺激性程度であること(P.I.I値:2.00未満)
③変異原性(Ames試験を原則とする):突然変異誘起性は陰性であること
④皮膚感作性:陰性であること

SIAA 抗菌剤の抗菌性能基準
最小発育阻止濃度(MIC)が800㎍/ml以下であること。

SIAA 抗菌加工製品の抗菌性能基準
「持続性(耐水・耐光)試験法」により処理を行った後の試料(製品)の抗菌性能
(抗菌活性値)が次の基準を満たしていること。菌種はすべて大腸菌、黄色ブドウ球菌を使用。

①通常の抗菌加工製品
→JIS Z 2801 試験方法で評価して抗菌活性値が2.0以上であること

②連続気泡のスポンジ製品等、かさ高く菌液との馴染みが均一でない製品
→SIAAの試験法Ⅱ(シェーク法)で評価し、抗菌活性値2.0以上であること

③JIS Z 2801法で評価できない液吸収性材料(シーツ類、猫砂等)のみに実施する。
→SIAAの試験法Ⅳで評価して抗菌活性値2.0以上であること

④光触媒抗菌加工製品 次のいずれかで評価する。
1)光照射フィルム密着法で評価して抗菌活性値2.0以上であること
2)JIS R 1702 で評価し、⊿R (明所での光触媒のみによる抗菌効果)が2.0以上であること。
3)JIS R 1752 で、 ⊿R(可視光に適用)が2.0以上であること。

抗菌・滅菌・殺菌・消毒・除菌の違い

抗菌 菌の繁殖を抑える効果のこと
経済産業省の定義では、抗菌の対象を細菌のみとしているため(製品の表面における細菌の増殖を抑制すること)、抗菌仕様製品ではカビ・黒ずみ・ヌメリは効果の対象外です
JIS(日本工業規格)では、抗菌加工されていない製品の表面と比較し、細菌の数が100分の1以下である場合、その製品に抗菌効果があると規定しています
滅菌 有害・無害を問わず、すべての菌(微生物やウイルス含む)を死滅・除去すること
日本薬局方では微生物の生存する確率が 100万分の1以下になることをもって、滅菌と定義しています
この基準は日本だけでなく、国際的にも採用されています
殺菌 細菌やウイルスをある程度殺す効果のこと
医薬品医療機器法に基づいて厚生労働省によって文言の表示などが規制されていて、消毒剤などの「医薬品」や、薬用石けんなどの「医薬部外品」のみが表示できます
そのため、一般の洗剤などに殺菌効果があっても「殺菌」ではなく「除菌」と表示されます
消毒 病原性のある微生物を死滅・除去させて害のない程度にすること
医薬品医療機器法に基づいて厚生労働省によって文言の表示などが規制されていて、消毒剤などの「医薬品」や、薬用石けんなどの「医薬部外品」のみが表示できます
消毒薬を使う方法以外にも、煮沸消毒などの方法があります
除菌 菌を減らす効果のこと
菌を殺すことではありません
食品衛生法の省令では「ろ過等により、原水等に由来して当該食品中に存在し、かつ、発育し得る微生物を除去すること」としています
アルコール除菌スプレーなどの製品がありますが、例えば手洗いや食器洗いも除菌に該当します
(参考)静菌 細菌の発育や増殖を抑えること
抗菌薬の作用などに用いられ、医療現場では細菌の増殖を抑制することを「静菌的作用」といいます
(参考)制菌 繊維に付着した菌の繁殖を抑え、病原性のある菌の増殖を抑えること

防カビSIAAマーク

SIAAが制定した防カビのシンボルマークです。3つの基準を満たした製品に、SIAAマークが表示されます。

SIAA 防カビ加工
SIAAに「登録された防カビ加工製品」です。その製品には、SIAA防カビ加工マークを表示することができ、SIAAのホームページで製品会社名とともに公開されています。

SIAA 防カビ剤
SIAAのポジティブリストに登録・収載され、会社名とともに公開されている「SIAAポジティブリスト収載防カビ剤」は、登録申請のために安全性データなどの整備が必要なため、より安心して使用することができます。マークの下に登録番号を表示します。

SIAAマークの3つの安心基準

防カビ加工されていない製品の表面と比較し、特定のカビの生育が基準より抑えられることが確認されていること。この試験はJISに準拠しSIAAの試験方法の結果に基づいて判定されます。

SIAAが独自に決めた安全性基準を満たしていること *。使用する防カビ剤は、事前に効果と安全性・使用制限が審査された防カビ剤ポジティブリストに収載されたものを使用することが出来ます。

防カビ加工製品・防カビ剤の登録番号、加工部位を明示していること。登録番号を協議会のホームページで検索すれば、どんな薬剤が使用されているかがすぐにわかる仕組みになっています。

防カビ加工製品
1. 防カビ加工製品の防カビ性能がSIAA自主基準に適合していること
・無加工製品に比べJIS Z 2911(2000)法またはASTM G21-96法による防カビ性判定基準で1段階以上下回ること。
2. 使用されている防カビ剤はSIAA防カビ剤ポジティブリストに収載されている防カビ剤のみであること


防カビ剤
1. 防カビ剤の防カビ性能がSIAA自主基準に適合していること
・最少発育阻止濃度800μg/ml以下

2. 防カビ剤の安全性がSIAA基準に適合していること
・変異原性が陰性
・必要な安全性情報、環境影響情報、製品使用制限情報が開示されている

* SIAAが独自に決めた安全性基準
防カビ剤は、次の安全性試験等を確認したものを使用しています。

急性経口毒性 飲み込んだときの有害性
皮膚への刺激性 長く触れたときの炎症など
変異原性 遺伝子(DNA)への影響
皮膚感作性 アレルギー

抗菌・防カビSIAAマーク

SIAAに抗菌加工製品、防カビ加工製品の両方で登録された製品に表示します。防カビSIAAマークと同様に、マークの下には登録番号を表示します。

抗ウイルスSIAAマーク

2019年7月にスタートしたばかりの新しいシンボルマークです。抗菌SIAAマークや、防カビSIAAマークと同じように「抗ウイルス性」「安全性」「適切な表示」の3つの基準を満たした製品に、SIAAマークが表示されます。

ISO 番号付き抗ウイルスSIAAマークと、
ISO 番号なし抗ウイルスSIAAマークがあります。

国際規格 ISO 21702は、既存のプラスチック製品向けの抗菌試験方法(ISO 22196(JIS Z 2801)) をウイルス向けに改良したもので、SIAAの定める抗ウイルス加工SIAAマークの性能基準に採用されています。

エレベーター、駅構内、公園、コンビニなどの公共設備、まな板や手袋などの日用品、洗面台などの住宅建材、通信機器や輸送機器などの抗ウイルス加工製品があります。

抗ウイルス加工製品の抗ウイルス性能がSIAA自主基準に適合していること
(1)抗ウイルス加工製品の抗ウイルス性能は、次の5試験機関のいずれかで実施し、当該試験機関が発行する抗ウイルス試験報告書を提出すること。
 ・ 一般財団法人日本食品分析センター、一般財団法人カケンテストセンター
 ・ 一般財団法人ボーケン品質評価機構、一般財団法人日本繊維製品品質技術センター
 ・ 一般財団法人ニッセンケン品質評価センター
(2) 抗ウイルス試験は用途にあわせて耐水性、耐光性の前処理を行った試料で試験をする
(3) 抗ウイルス評価試験はISO21702で行い、antiviral activityが2.0 以上であること。インフルエンザウイルス、ネコカリシウイルスの1 種類以上のウイルスで試験すること。

抗ウイルス加工剤がSIAAの自主基準に適合していること
(1)急性経口毒性
(2)皮膚一次刺激性
(3)変異原性
(4)皮膚感作性

SIAAマークは、会員が当協議会ガイドラインへの適合を自己責任において認証する「自己認証を表明するマーク」であり、かつ品質と安全性に関する情報が公開されていることを示す「品質と安全性に関する情報開示マーク」です。SIAAマークは、SIAA会員以外は使用できないことになっており、またその表示方法などの運用については協議会の自主管理によって厳しい市場監視が行われています。

SIAAマーク、いかがでしたか?

感染症対策のために抗菌・防カビ・抗ウイルスと表示された製品を購入する機会が増えています。今回のSIAAマークの記事を参考に、購入するときにSIAAマークが表示されているかどうか確認してみてください。世の中には「抗菌」と名のつく商品が氾濫していますが、SIAAマークのついた製品であれば安心して使用することができます。

最後に、SIAAでは、SIAA主体となりながら、まず日中韓の抗菌団体を中心とした国際抗菌組織を設立し、抗菌加工製品の世界的な普及を目指しています。今後の躍進にも目が離せませんね。